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「green submarine」
ガラスの美しい破片、切れ切れの細かい布等々。微細で美しい断片で形作られた素粒子アレンジはキオト君の秀作。
元々の打ち込みは、僕がして、菅谷スタジオで、またまた一進一退していたのですが、キオト君の音が、一瞬、脳裏をよぎったので、早速電話しました。僕達のアレンジをベースにしながら、全く無視して欲しい、等と訳の分からぬオーダーでしたが、出来上がったアレンジは殆ど手直しなしの、素晴らしく我々のイメージに合うものでした。
とりわけ、ベースになる打ち込みをゴシックのように組み合わせ、その上に自らのアレンジを施して、一艘の潜水艦のように完成したフォルムに仕立て上げたアレンジに大いに感動した我々は、その後、津上さんのソプラノやエレキギター等のアグレッシブな方向性を見いだしていったのです。
なお、この曲では、打ち込みのドラムと楠君の生ドラムが共存しています。規則正しい打ち込みドラムと、感情の波に自在に伸縮する楠君の生ドラマが、モアレのようでモアレでない美しいグルーブを生み出しました。
偶然にも、「くじら」というグループにいた二人。そのキオト君と楠君の二人がいなかったら、この曲はもっと違ったものになっていたかもしれません。
余談ですが、キオト君のデータは全てネットでやり取りしました。何しろ高音質なデータの送受信なので、余分な反復データ等は切り詰めて送らないと大変なデータ量になってしまいます。でも、送られてきたものが、あまりに切り詰められたデータだったので、受信したこちらは、PC上で、キオト君が送ってくれた組み立て図面を見ながら、ジグソーパズルを組み立てるようにパーツ音源を一つ一つ繋ぎ合わせていかなければなりませんでした。実はこれが結構大変なのです。で、それを一人でやったのが、ミキサーのイカちゃん(肩が非常になで肩なのでイカちゃんです)こと松田龍太君です。今や、スキマスイッチ等で超売れっ子のミキサーなので、普段はこういう作業は、アシスタント君がやってくれるので、まぁ楽なのですが、緊縮財政故か、あるいはプライベートスタジオ故か、アシスタント君がいない、ので自分でやるしかなかったのです。かつての優秀なアシスタント時代を思い出しながらかどうか分からないですが、黙々とやってくれました。
それにしても、イカちゃんのキーボード操作は、ショートカットの連続、まさに神業です。なので短時間で作業が終了できました。でも、もう次は勘弁して下さい、とも言っていました。実は次の曲もキオト君のアレンジだったのですが…。
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